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2010年12月19日 - 2010年12月25日

2010年12月25日 (土)

絵童話「2杯目のスープ」の紹介

絵童話「2杯目のスープ」の紹介

時間が空くと、近くの本をぱらぱらめくる。その時の気分にもよるが、今日は絵本。絵童話「2杯目のスープ」の中に1枚の絵がある。おりがみの思い出が父の死に結びついてしまう少女のお話に、宇野亜喜良が挿絵を描いている。この人の絵が好きでよく見るが、過剰な連想が働くせいか気になる絵が多い。絵を含めてすべてが記号だと思う時がある。風景も人が作り出したものも、振り返って見る者にとって謎だらけの記号である。わかりやすい謎だと思って入っていくと、とんでもない迷路の入口ということもある。宇野亜喜良の絵がかわいいという人がいる。とんでもない。

2010年12月24日 (金)

絵本「雷の落ちない村」の紹介

絵本「雷の落ちない村」の紹介

 「雷の落ちない村」は三橋節子さんの絵本です。琵琶湖のほとりに伝わる近江昔話に取材した絵本ですが、この絵本は「未完成」です。日本画家の三橋節子さんは、2人の愛する子どもたちのためにこの絵本を描きました。右鎖骨腫瘍のため利き腕を切り落とし、左手で描いた絵本です。三橋節子さんは、5歳と3歳の子を残し、35歳で亡くなりました。色が塗られていないページが痛々しいですが、厳しい状況の中で制作された絵本は、悲しくも美しい。琵琶湖のほとりに、三橋節子さんの美術館があります。

2010年12月23日 (木)

ピカソは好きか嫌いか?

ピカソは好きか嫌いか?

「ピカソは好きか嫌いか?」と聞かれたら、どう答えます。これは、ピカソ(青の時代)の作品です。サーカス小屋の人々を描いた、シリーズ(連作)の1点です。この頃を、ピカソの「青の時代」といいます。青系の色を多く使った時期ですのでそう呼ばれますが、そのあと「赤の時代」といわれる時期もあるのですよ。ピカソほど、変貌していく作家はいません。私たちが目にするピカソの作品はきわめて多く、その描画スタイルは年代によってかなり変わります。だから、「わかります?」と聞かれることも多いのです。そういう意味では、この作品は「何が描かれているか」がわかります。よくわからない作品も含めると、つまるところピカソは「好きか嫌いか?」になるのでしょう。私は「好き」と答えますが。「絵を見る」というのは、見る人の気持ちがその価値を左右します。「音楽を聴く」のに近いかも知れません。

2010年12月22日 (水)

ダリの絵は私たちを挑発します

ダリの絵は私たちを挑発します

ダリの絵は、近代演劇を見ているように刺激的です。私たちをつねに挑発してきます。生活そのものが演出された舞台であり、ダリ自身がまさに俳優のようです。シュールな画面からは、時代の病巣(科学や宗教の限界など)をメッセージとして受け取ることができます。ダリは、時代を的確に反映した作家といえます。

2010年12月21日 (火)

ミロの絵はダンス音楽のように軽やか

ミロの絵はダンス音楽のように軽やか

ミロは壁画を多く描いています。抽象的な何かの単位としての形が、画面いっぱいに広がり、形と色を変えてさらに増殖していきます。あたかも境界のない絵のように、創作リズムに任せるように、それらは美術の範疇を軽々超えていきます。それは、子どもが楽しく色紙をちぎりながら、紙の上に置いていく遊びのように思えたものです。詩人とのコラボレーションも多く、その軽やかな表現は誰からも愛されています。見るからに楽しい作品です。このような作家は、数少ないのです。

2010年12月20日 (月)

エルンストの絵は見る人を戸惑わせる

エルンストの絵は見る人を戸惑わせる

廃墟の上に満月が昇る、「不気味な静寂」の漂う作品です。鉱物や化石で画面を覆う絵もあります。エルンストの絵は見る人に課題を投げかけてきます。「戸惑わせる絵」が多いのです。挿絵も多く描いていますが、深層心理をくすぐる不可思議なものが多く、パズルを解くときのような楽しさを感ずるのです。

2010年12月19日 (日)

謎めいた衒学的夢を描いたモロー

謎めいた衒学的夢を描いたモロー

晩年、モローは「知的ナルシスムに耽る隠者」と呼ばれました。社交的で快活なモローが、次第に孤独な制作に没頭し、サロンにも作品を出さなくなってしまった。親しい人以外を遠ざけるには、それ相応の訳があるのでしょうが、この頃から表現が変わります。聖書や伝説に題材を求めたシリーズが始まります。そして、代表作の多くはこの頃のものです。印象派の時代にあって、この制作スタイルでは「孤高」と言われても仕方がありません。未完成のように朦朧とした描き方や一見してわかりにくい画面では、高い評価を得ることはできませんでした。私は、こういったモローの作品が好きです。「内的感情」が見ている人を虜にする力が、これらの絵にはあります。物語が持つ意味以上に、潜在的に人間が抱く「願い」や「懐疑心」がそこから読み取れるのです。

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